マイグレーション: V7からV10への移行:V10 変換ユーティリティ

V9PlusからV10への移行方法です。
今までの移行方法と異なるのは、ここではリポジトリ出力/入力ではない、ということです。
リポジトリ出力→変換ユーティリティという手順になります。

1.V9Plusでリポジトリ出力
V9Plusの開発版を使って、アプリケーション全体をリポジトリ出力します。
権利設定がある場合は、開発権限のあるIDで出力しなければなりません。
(権限のないプログラムは出力されません。)
ここまでは、今までと同様ですが、ここでは非常に重要な設定があります。
CONSTファイルの変更です。
「Mgconstw.jpn」を「Mgconstw.jp2」に変更してから、リポジトリ出力しなければなりません。
予め、Magic.iniを変更してから、開発版を起動するのが確実かと思います。
Magic.iniの変更箇所です(Magic.iniがデフォルトの場合)。
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ConstFile = SUPPORT\mgconstw.jp2
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これをやらないと、KBPUT関数の中身が消えてしまいます。
ここまでの移行手順が正しくて、KBPUT関数の中身が一部消失した場合は、元々認められていないアクションを使っていた可能性が高いと思われます。
100%とは言い切れませんので、詳細はメーカのサポートセンターにお尋ねください。
また、出力ファイルの拡張子は「EXP」としておくと、次のユーティリティ使用のときに便利です。
(エクスポートファイルという意味です。)
例)XXA.EXP

2.V9Plusアプリケーション変換ユーティリティ
V10付属の専用ユーティリティを使います。
旧バージョンからの移行は、このユーティリティを使う以外の方法はありません。
そして、このユーティリティは、V9PlusSP6a以降で出力したものでしか使えません。
ウィザードなので、基本的には、画面の指示通りに進むだけです。
以下、画面の一部を抜粋しておきます。
特に画面のない部分は、デフォルトのまま「次へ」ボタンで進んだと考えてください。
UTIL01

UTIL02追加ボタンを押して、必要な情報を入力します。

UTIL03初心者は、プロジェクトの位置等はデフォルトにしておくのが無難です。
少し使い慣れたら、任意のフォルダをしてみましょう。

この後、OK → 次へ と進んで下の画面が出ますが、ここでは、「空のMagicハンドラも変換する」にチェックを入れておくと良いでしょう。
V10では、コマンドを記述する必要のない処理レベルは宣言する必要はありません。
このルールは、移行のときにも適用されます。
つまり、APG(照会)だけで作られたオンラインタスクをV10にした場合、ロジック部は白紙状態になります。
長年Magicを使ってきた人にとっては違和感があると思いますので、いつも見慣れた次の4つの処理レベルを自動作成させるために、「空のMagicハンドラも変換する」にチェックを入れておきます。
 タスク前処理、タスク後処理、レコード前処理、レコード後処理。
UTIL04

あとは、実行ボタンを押して、終了画面が出てくるのを待つだけです。

その後、色やフォントをどうするか?という意思決定が必要となりますが、それに関しては次回からの補足説明で触れることにします。