その他: V10やuniPaaSのチーム開発

一つのプロジェクト(Project)を複数人で同時に開発するためには、チーム開発の設定が必要になります。 この設定をしなければ、一つのプロジェクトは、一人しか開発できません。 V9Plusまでは、Magicの中にチーム開発機能がありましたが、V10以降は外部ツールを使った方法となります。
具体的な設定はマニュアルを参照してもらった方が詳しいので、ここでの解説はしませんが、以下、概念と個人的な感想(?)を記載しておきます。
(V9Plusの方は、こちらを参照。)
※2010年11月時点での情報です。

1.外部ツール
2010年11月現在、チーム開発時に使えるツールは、マイクロソフト社の「Visual SourceSafe(略称VSS)」か、Magic製品に添付されているフリーのバージョン管理ソフト「CVS」です。
使用する場合には、各ソフトウェアの対応バージョンにも配慮しておきましょう。
例)VSS 6.0d SP6 以降など。

注意しておきたいのは、VSSは有償ソフトウェアということです。
つまり、別途費用が必要となります。
また、マイクロソフト社のバージョン管理ソフトとしては、VSSの後継(上位版)として「Team Foundation Server(略称TFS)」というものがあります。
名前くらいは知っておいても損はないと思います。
(いずれ、uniPaaSでも対応されるかもしれませんし。)

2.準備
VSSでもCVSでも同様ですが、バージョン管理ソフトは、サーバ機能とクライアント機能とがあります。
どちらを使うにしても、まずは、バージョン管理ソフトのインストールと設定が必要になります。
これについては、各マニュアルを参照して、自力で乗り越えてください。

バージョン管理登録バージョン管理ソフトの設定が完了したら、クライアントからサーバに、バージョン管理対象のプロジェクトを登録します。

新規登録この操作は、新規プロジェクト登録時にも可能です。

他のメンバー他のメンバーは、初期画面(プロジェクトをオープンしていない状態)から、「サーバから開く」メニューを使って、バージョン管理サーバにアップされているプロジェクトをオープンします。
この操作によって、サーバからクライアントにプロジェクト全体のコピーが作成されます。

3.チーム開発
チーム開発の操作チーム開発としての操作は、今までと同様です。
チェックアウトによって修正権利を取得し、チェックインによって修正をサーバに反映させるという手順です。
チェックアウトによる開発作業は、全てクライアントのプロジェクトに対して行っています。
そして、チェックインのときにサーバのプロジェクトが変更されます。

4.同期処理
上記のような作業のため、ある開発者がチェックインしたプログラムは、他のメンバーのクライアントにあるプロジェクトに直接反映される(書き換えられる)ことはありません。
変更されるのは、あくまでもサーバのプロジェクトですから。
そこで、同期処理(サーバとクライアントのプロジェクトを同じものにする作業)が必要になります。
このためのメニューが、「最新バージョンの取得」とか「最新プロジェクトの取得」です。

・最新バージョンの取得:そのプログラム(一本)をサーバと同期させるイメージ。
・最新プロジェクトの取得:プロジェクト全体を同期させるイメージ。

この辺の運用は、V9Plusまでとは異なるので注意が必要です。
社内ルールとして、定期的にプロジェクト全体の同期を取るようにした方が良いと考えられます。
例)毎朝、作業開始時に「最新プロジェクトの取得」を義務付ける、など。

5.プロジェクト除外
バージョン管理のメニューに「プロジェクト除外」というメニューがあります。
これは、そのクライアントとサーバとの縁を切るというだけのものです。
従って、プロジェクト自体は、サーバにもクライアントにも残ります。
以降は、スタンドアロン開発としてクライアントのプロジェクトを開発することができます。

6.分散開発
バージョン管理ソフトによるチーム開発を行わず、一つのプロジェクトを複数人で開発する方法として、昔ながらのリポジトリ出力/入力が使えます。
これを、「チーム開発」に対して「分散開発」と呼ぶことがあります。
番号がズレないように注意するという運用は、今までと同様です。

7.個人的な感想
ここからは、個人的な感想です。無責任トークです。
チーム開発を使うなら、VSSは必須だと思います。
お金を出すだけの価値があります。
裏返せば、CVSは気に入らない、ということです。
プログラムリポジトリが100本未満の小さなプロジェクトであれば、CVSでも、かろうじて使えるかもしれませんが、数百本レベルになると遅くて我慢できません。
1000本を超えるものは問題外です。
VSSでなければ使う気になれません。

※参考情報
チーム開発の設定については、PDFのマニュアルがあります。
MSJのサイトからダウンロードできるものもあります。
サービス → サポートサービス → オンラインマニュアル
・VSS for Magic.pdf , VSS for uniPaaS.pdf
・CVS for Magic.pdf , CVS for uniPaaS.pdf